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陽朔 お気に入りの安宿

中国も夏休みは旅行に出かける人が多い
八月半ば過ぎた陽朔にも たくさんの中国人が夏休みを過ごしに訪れ とっても賑わっていた
到着日が土曜日だったせいもあると思うが宿探しが難航~
軒並み100元以上の宿ばかり 
客引きに「ここなら安いよ」と連れて行かれたところも100元にしてはイマイチな屋根裏部屋
階下の少し大きめな120元の部屋を「連泊するから」と100元にしてもらいチェックイン
結局次の晩体調を崩してしまい そのまま6泊もしてしまった

体調が回復してきて やっと遊びに出られるようになった
もう少し陽朔には滞在したいけれど 今の宿にも飽きてきたな どこかいいとこないかしら
初日に苦戦した事もあって あまり期待せずに他の宿を探してみたら 近くに掘り出し物が!
「江縁ピン館 Riverside lodge」 ピンというのはうかんむりの下に兵という字です
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土日は10元ずつプラスされるけど 普段は70元 しかも新しめ
応対してくれたママさんは 中国では珍しく英語で応対してくれて 逆に戸惑ってしまった
「安くて広くてきれいで 言うことなしじゃん☆」 さっそく移動する
クライミングしたり 川で泳いだり 結局ここでも6泊させてもらった

私がこの宿が大好きな理由は安いからではありません
それはこの宿のオーナー夫婦が 私たち二人にとってもよくして下さったから
私が片言の中国語と英語で話すのをとても喜んでくれて すぐに名前を覚えて顔を見るたび「マオリーミン!」と話しかけてくれる
私は人見知りが激しいので最初は戸惑ったんだけど 日がたつにつれていろいろ話せるようになってきた
英語が話せるオーナーはいつもロビーでハリウッド映画を見ている
外出から戻ると自分たちが食べているスイカやブドウを分けてくれて ロビーでなんやかんやおしゃべり
私がクライミング好きなことがわかると 知り合いのコーチに話して 大学生の合宿に参加させてくれたり
「成都への切符が取れたからあさってチェックアウトしますね」と話すと「明日の晩は招待するよ」と家族のご飯に呼んでくれたりした
このご招待ご飯ではオーナーの弟と オーナーが北京大学で英語を学んでいたときの同級生も同席
今考えると 中国の旅の中で一番いろいろ話した晩になったなぁ   ↓ママの料理
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・オーナーが南アフリカで貿易の仕事をしていたとき 強盗に襲われ頭に銃を突きつけられた話
 その事件があって「こんなところにはいられないぞ」って故郷に帰ってきて この宿を始めたらしい
 ちなみに宿が新しいのは当たり前で 2009年4月にオープンしたばかりだとか
 「日本人のお客さんは君たちが初めてだよ」って喜んでくれた

・君たちの話す英語文法おかしいぞ 問題があるぞと言われたときが笑っちゃった
 「グラマー(←文法)プロブレム」と言われているのを「グランマプロブレム」と聞こえた私たちは「おばあちゃんの問題?」と頭が??になったなぁ

・オーナーは映画ゴッドファーザーが大好きなんだけど 「そういえば日本にもマフィアがいるよね」って話になり
 オーナーの同級生がさかんに「ヤマ マウンテン」と言い、次に「マウス マウス」と続ける
 「もしかして山口組??」と聞き返すと「そうそう!」 中国人も山口組なんて単語知っているのねえ

・次くるときは子供を連れておいでよ というオーナーに「わかった 私たちの子供はマイケルにするよ!」と答えたり
 (オーナーの英語のニックネームはマイケルだそうです)

一番胸に響いたのは戦争や平和について話したとき
日本では中国との戦争のことはどう捉えられているのか どう教えられているのかという話が出ると
毎回私は「国民は 私たちはごめんなさいって思っているよ」と話す
しばらく話した後にオーナーが言った言葉がステキだった
「日本と中国にはいろいろあった でもあれは既に過去の出来事であり 歴史なんだ ヒストリーだ」
「僕たちはみんな平和が好きだ 戦争なんて嫌いだ だからこれからの世界を平和にしていけばいいんだよ」
「みんなでPeacefullな世界を作っていこうよ」
侵略した側の私たちが「あれは過去の話だ」なんて失礼でとても言えないけれど でも同感だ
これからを良くしていこうよって言うのにも深く同感する
人間は歴史から学ばないっていうのを聞くけれど これからは過去から学んで 過ちを繰り返さないでいけたらいいなぁ

出発の朝 荷造りをしながらなんか心がチクチクする
この宿を離れたくないなあ オーナー夫婦とさよならするのイヤだなあ こんなふうに離れがたい宿は初めて
ロビーに下りてオーナーたちと一緒に写真を撮ってもらって さようならする
でももう一回言いたくて 振り返ってママさんに両手を差し出したら「アイ ミス ユウ」って言われたよ
そうそう それが私の言いたかったことなんだよ 「アイ ミス ユウ トゥ!」
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by oisiitabi | 2009-12-01 20:08 | 中国


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